土間や縁側がある日本家屋が夫妻の理想
元は職場の同僚で、3年前に結婚したTさん夫妻。よく趣味が合い、「二人とも、愛知県犬山市にある博物館明治村などで、古い建物を見るのが好きでした。昔の日本家屋の、ひんやりと涼しい土間や、日当たりのいい縁側に憧れていました」と話す。
また、妻は「大人二人の暮らしなので、1フロアで生活したいな」と考えていた。
夫も「年齢を重ねたら、階段の上り下りは辛くなるし、お互いの親の今後のこともある。二人とも平屋で生活したいということで、意見が一致していました」という。
でも、「昔の日本家屋を建てる技術がある建築会社は少ないだろうし、通常より割高になることもわかっていたので、自分たちには無理だろうなと思っていました」と夫。
夫妻は「分譲住宅なら手が届くのでは」と考えたこともあるが、「当時は分譲住宅の平屋があまり見当たらず、あるとしても長方形の画一的な間取りだったので、自分たちの好みではありませんでした」と話す。
住宅設備関係の仕事をしている夫は、日々、入居前の新築物件で作業をする。
「仕事中に、毎日いろいろな家を見て建築会社を知るので、やはり注文住宅への夢が膨らみました。自分も地元で働いているので、もし家を建てるなら、地域に密着した建築会社にお願いしたいなと想像するようにもなりました」と話す。
自分たちだけで考えていても、実際のところはどうなのか、何もわからない。「それなら、一度詳しい人から話を聞いてみよう」と思ったという二人。
2018年3月、休日を利用して、夫妻はショッピングモール内にあるスーモカウンターへ出かけた。
「市街化調整区域」についてスーモカウンターで説明を受ける
スーモカウンターで担当のアドバイザーと対面したTさん夫妻。「対応してくれたアドバイザーさんが、とにかくすごく話しやすかったんです!」と妻は印象を語る。
「僕たちは、妻の実家の近くに家を建てようと思い、一宮市の中でもエリアを限定して土地を探すつもりでした。お互いの親はまだ元気なのですが、僕の親も近隣の市に住んでいるため、いざとなればどちらとも同居できるように考えておきたかったのです。希望のエリアは一宮市の中でも市街化調整区域だったので、どんな土地がいくらなら買えるのかを知りたいと思っていました。すると、アドバイザーさんが詳しく説明してくれました」と夫。
市街化調整区域とは、各自治体が定めるもので、あまり市街地開発をせず、無秩序な市街地の拡大を防ぐ地域のこと。
「アドバイザーさんから、『その地に古くから住んでいる人の分家など、一定の条件に当てはまる人は、安く畑地を購入して宅地にすることができますが、条件に当てはまらない人は、元々家が建っていた宅地しか購入できません』といった説明を聞き、納得しました」と夫。
Tさん夫妻は畑地を購入できる条件に当てはまらなかったため、希望エリア内の宅地から土地を探すことに。
また、夫妻は「なるべくローコストで、昔の日本家屋の良さがある平屋を建てたい」という希望を話した。さらに夫は「平屋に強く、地域密着系のフレンドリーな建築会社がいい」ということ、妻は「最後まで1人の方に担当してほしい」という要望も伝えた。
早速アドバイザーがローンのシミュレーションをし、Tさん夫妻の予算を割り出し、条件に合った2社を提案した。
「夢の平屋が実現しそう!」1社目でピンとくる出会い
「知識が豊富で、アドバイスが的確なアドバイザーさんに、そのまま家づくりをお願いしたいくらいでした!」と振り返る妻。
そんなアドバイザーがTさん夫妻に提案した建築会社は、やはりピッタリくるものがあったという。
「アドバイザーさんが、同じ日に2社のアポイントを取ってくれたのですが、1社目の訪問でピンと来て……。ここに決めるだろうなと思いました」と夫。
「その建築会社に入った時のアットホームな雰囲気や、出迎えてくれたスタッフさんたちの笑顔で、すぐにいいなと感じました」と話す。
その建築会社では、平屋の施工事例と間取り、値段について詳細に教えてもらうことができた。
「それまでは、金額的にも希望を通すのは難しそうだと感じていましたが、実例を示してもらい、平屋の注文住宅が実現しそうだと思えてきました」と妻。
建築会社の担当者についても、「誠実ですぐに動いてくれる。それに、ハードルが高いほど燃えてくれる人でした!」と夫妻は絶賛。
市街化調整区域に平屋を建てたいというTさん夫妻に対して、「夢をかなえましょう!」と背中を押してくれたという。
「通常、自治体が定める条件に当てはまらない人が、市街化調整区域の宅地を探すのは難しいようなのですが、担当者さんはすぐに動き出して、僕たちが平屋を建てられるような土地を探してくれました」と夫。
2社目の建築会社を訪問したところ、希望エリアでの土地探しには注力していないことがわかり、「やはり1社目にお願いしよう」との意志が固まった。
「2社目にはアドバイザーさんからお断りの連絡を入れてもらいました」
それからは毎週のように1社目の建築会社と打ち合わせを重ね、「トントン拍子に話が進みました」と夫妻。
その後も二人は、不安や疑問があるとスーモカウンターのアドバイザーにメールで相談した。
「建築会社の担当者さんが建築費を試算した際、『この値段になりそうなので、土地はこれくらいの値段で探しましょう』と設定してくれたんです。でも、それが現実的な金額かどうか、第三者の立場から、アドバイザーさんの意見が欲しくて……」と夫。
総額はスーモカウンターで試算した額に近かったが、「ローンの返済期間を考えると、やはり不安になったので」と振り返る。
それに対しアドバイザーは、ローンの金利などを計算して、詳細にメールで回答した。
「僕たちは、本当にこんなに借りられますか?と質問したのですが、『この時期までに、お二人でこれだけ返せるので大丈夫ですよ』と理論的に書いてあって、安心しました」と夫妻。
アドバイザーからは、後日再びメールが届いた。
「『お二人のお悩みに対してご説明した内容を、建築会社さんにも連絡しておきました』というメールがきて、親切だなと思いました。その後は打ち合わせでも話が早く進みました」という。
その後、建築会社の担当者が不動産会社をこまめに回ったおかげで、夫妻の希望エリアに平屋向けの土地が見つかった。
6月、Tさん夫妻は、迷わず建築会社と契約を結んだ。
アドバイザーにメールで報告すると、「僕も嬉しいです」との返答があった。夫妻は、本格的に家づくりがスタートする喜びを噛み締めた。
夫妻がこだわりポイントを絞って理想をかなえる
Tさん夫妻が希望したのは、中庭があるコの字型もしくはロの字型の平屋。「希望する縁側が外に面していると、人目が気になってくつろげないのではと考えました」と話す。
また妻の希望は、キッチンに立つと、家中が見渡せるような間取りだった。
「キッチンは、家の中で主に自分がいる場所。以前住んでいた賃貸アパートでは壁付けのキッチンだったので、家を建てるなら、外を眺めつつ、DJブースのように家中を見渡せるキッチンが理想でした」
打ち合わせを重ね、縁側のある中庭を囲む、コの字型の間取りに決定。キッチンに立つと、正面の大きな窓から中庭が眺められる。
「ここに立って、いい天気だな、などと考えながら過ごすのが好きです。夫が帰ってくる姿も見えるし」と妻。
デザインについては、「和風建築の家は、値段が上がってしまうとわかっていたので、等身大の和モダンの家がいいと考えました」と夫。
それでも譲れないこだわりがあり、土間を「洗い出し」で仕上げてもらった。
「せっかく土間をつくるなら、雰囲気のある洗い出し仕上げがいいと思いました。これは、セメントが乾く前に中に混ぜた砂利を洗い出す加工のことで、わが家のように、排水できない内土間の洗い出しは、職人さんが苦労されただろうと思います」と話す。味のある仕上がりにとても満足しているという。
夫は住宅設備関係で働いている技術を活かし、給湯器や床暖房を妻と協力して設置。「建築会社さんに相談すると、自分で設置してOKと言ってくれたので、削ることができる部分は節約しました」
また、親との同居の可能性を考えて、全室段差のないバリアフリーに。勝手口以外は引き戸にし、浴室やトイレも広めにつくった。
2018年9月に着工し、12月に入居することができたので、年末年始には親戚が集まった。
理想の家の住み心地を尋ねると、「最高です。注文住宅って、自分たちにも建てられるものなんだなとしみじみ思います」と夫。
妻も「本当に建ててよかったと思います。特に、希望通りのキッチンや和室で過ごすときに実感します」と話す。
「私たちは、玄関の扉を開けたご近所さんが、すぐに小上がりに座って話し込むような、昔の日本の家が好みでした。実際、帰宅してまず和室に腰掛けると、『帰って来たな』とホッとします」
妻の実家からほど近いエリアで土地を探しただけあり、近所には知人が住んでいて、畑で採れたお裾分けの野菜が玄関前に置かれることもしばしばだという。
「窓のスクリーンを開けたままキッチンに立っていると、知人と目が合い、手を振ってくれることも。エリアを選んで家を建ててよかったと思います」と妻。
「僕たちの経験に基づいて言いますが、スーモカウンターに行くと、いい建築会社と出会えるので、いい家が手に入ると思います!」と断言するのは夫。
「注文住宅より分譲住宅の方が安く思えるかもしれないけれど、そこに自分らしい希望やこだわりは入っていません。『注文住宅には手が届かないだろうな』というこちらのハードルを壊して、いろいろな方法があるよと提示してくれるのが、スーモカウンターですね」と話す。
「今はインターネットにも情報があふれているけれど、必要な情報とそうでないものが混ざっていて、選ぶのが難しい面もあります。そんな中で、経験や知識が豊富な第三者の意見が聞ける場があるのは頼もしいですね」と妻も続ける。
人を招くことが好きだと話すTさん夫妻。DIYが得意な夫は、「僕はお酒が飲めないけれど、妻や仲間のためにビールサーバーを造って、キッチンカウンターに置こうかな」と計画中だ。家の中のどこにいても人の気配が感じられ、ぬくもりある平屋。仲間が集いたくなるというのも納得だ。
取材・文/倉畑桐子 写真/アラキシン
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土地面積 約206㎡ 延床面積 約98㎡ 建築費 2000万円以内 間取り 3LDK+ロフト 世帯構成 夫(45歳)、妻(45歳)
- スーモカウンターで受けたサービス
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カウンター店舗 スーモカウンターイオンモール各務原店 紹介された建築会社数 2社 受けたサービス 個別相談