家づくりでおしゃれな雰囲気をつくりたいと考える方の中には、腰壁を採用しようと考えている方もいるかもしれません。腰壁はインテリアとして内装を魅力的にするだけでなく、実用的な面も持ち合わせています。ですが、腰壁にはメリットだけでなく、注意すべきデメリットもあるため、取り入れるかどうか迷う方も多いでしょう。
そこで今回は、石川淳建築設計事務所の石川淳さんとカタリナハウスの成松弘之助さんにお話を伺いながら、実際の施工実例を交えつつ、腰壁をおしゃれに見せるためのコツや施工箇所について詳しく解説します。腰壁の魅力やデメリットを知りたい方や、家づくりに腰壁を取り入れようと考えている方にとって、参考になる内容ですのでぜひご覧ください。
- 腰壁とは
- 腰壁に取り入れられる素材
- 【編集部が解説】おしゃれな腰壁を演出できる施工箇所を紹介!
- 【編集部が解説】おしゃれな腰壁を演出するためのコツ
- 腰壁を取り入れた実例を解説!
- 腰壁を取り入れて素敵な住まいを手に入れた先輩たちの実例を紹介!
- 【case1】キッチンの腰壁はホワイトボードにも!シンプルで長く住みやすい家を実現
- 【case2】キッチンの腰壁を収納スペースとして活用した家
- 【case3】壁紙にもこだわり、イメージ通りのデザインテイストの家が完成!
- 【case4】ホワイト×グレーを基調にした寝室に合わせ、海外のホテルのような腰壁を取り入れた家
- 【case5】ダイニングスペースの腰壁にモールディングを施してゴージャスなデザインを演出
- 【case6】トイレにビーチのような爽やかな水色と白木の腰壁を取り入れた家
- 【case7】腰壁にモールディングを施してホテルライクな寝室を演出した家
- 【case8】水色の壁紙と白の腰壁でおしゃれな寝室を演出
- 腰壁を取り入れた住まいで後悔しないためのポイント
- スーモカウンターに相談してみよう
腰壁とは
腰壁の読み方は「こしかべ」です。そして腰壁という言葉が意味するものは、大きく分けて二つあります。
装飾的な仕上げによる腰壁
一つ目が壁の下部を、板やタイルなど異素材や異なる色のものに切り替えて仕上げた壁のことをいいます。人の腰の高さくらいで素材を切り替えることが多いことから腰壁と呼ばれます。
装飾的な腰壁の役割
床から1mくらいの高さの壁は、日常生活の中で人やペットが行き来したり、物をぶつけたりこぼしたりして、傷や汚れがつきやすいものです。腰壁には、それらを予防する役目があります。また、異素材を組み合わせることで、デザインのアクセントにもなります。
装飾的な腰壁を取り入れる場所
成松さんによると「家族で過ごすことの多いリビング、汚れがつきやすいトイレや洗面所に切り替えの腰壁の仕様を希望されるケースが多い」そうです。それ以外にも、デザインとして寝室や廊下など、いろいろな場所で取り入れられています。
装飾的な腰壁のメリット
「腰壁をタイルなどの素材にすれば、掃除がしやすく防水防臭対策としても有効です。また、腰壁に汚れや傷ができても、傷ついた部分を上からペイントするなどして、比較的簡単に補修できます。ペットを飼われている方にもオススメです」(成松さん)
ほかにも、腰壁に取り入れる色調や組み合わせる素材によって部屋に変化をもたらし、おしゃれに演出することもできます。
装飾的な腰壁のデメリット
腰壁は、色や素材によっても大きく印象が変わるので、慎重にシミュレーションしてから決めないと、後から「イメージと違う!」と後悔することになりかねません。
「施主からは写真などの資料と共に『こんな感じにしたい』とイメージを伝えていただいた上で、任せていただくケースがほとんどです。打ち合わせでパースと施工事例のお写真を見て決めていただきますが、最終的にどのように仕上がるかイメージするのは、なかなか難しいかもしれません。私たちは、実物のカットサンプルを用いて違う種類を組み合わせたり、カラーチャートと合わせて確認していただくなどの工夫をしています」(成松さん)
また、壁紙のみの壁より、費用がかかる点もデメリットです。
「ざっくりとした目安として材料費だけで、全面を壁紙で仕上げるよりも腰壁の面積1㎡あたり5000円〜1万2000円程度はアップするでしょう」(成松さん)
さらに、壁に段差ができるため、埃がたまりやすく、こまめな掃除が必要になります。
仕切りとしての腰壁
「腰壁」という言葉を使う二つ目のケースは、例えば、吹抜けで普通なら手すりを設置するところを、腰までの高さの壁にする場合に、建築的な視点でこれを腰壁といいます。腰壁の向こう側の空間とつながりを持たせながら、部屋を仕切る壁としての役割を持っているのが特徴です。
「私が普段、腰壁という場合は、空間を仕切る壁の中で高さが腰までのもののことをいいます。吹抜けのほか、マンションのバルコニーなどの腰までの高さの壁も腰壁です。図書館などの公共の建物では避難経路などに使われる手すりという意味での腰壁の場合は、建築基準法で1.1m以上とされています。しかし住宅の場合、木造2階建てでは、この規定は適用されません」(石川さん)
仕切りの腰壁の役割
まず挙げられるのは、手すりの代わりとしての落下防止です。腰壁で隠れる下の部分は見えないので、目隠しにもなります。また、パーテーションのように空間に奥行きを持たせながら、境界線としての役割も果たします。
仕切りの腰壁を取り入れる場所
仕切りの腰壁は、階段や吹抜けの2階部分などに多く利用されたり、スキップフロアなどの段差がある部分にもよく用いられます。
仕切りの腰壁のメリット
部屋の中に腰壁があると、腰壁のない部屋よりも、広く感じる効果があります。
「手すりのように線で区切られているよりも、部屋の途中に腰壁があると、壁の向こう側と壁の面を同時に認識して奥行きを感じることができます」(石川さん)
コスト面においても、全面を壁にするよりも面積が少ないので、費用を抑えられます。
「素材や仕様にもよりますが、壁と同じ素材で設ける腰壁において、多くの場合は、家の躯体と同じ大工仕事の範囲で賄えます。そのため、一般的に別素材の手すりを設置するよりも壁と同素材の腰壁のほうがコストカットできるのです」(石川さん)
仕切りの腰壁のデメリット
デメリットは、上の部分が抜けているので、全面の壁で仕切るよりも冷暖房効率が悪くなる可能性があることです。
また、空間設計においてデメリットになる点はあるのでしょうか。
「手すりと違って向こう側が見えなくなるので、『抜け感がない』点をデメリットという人もいますが、それは好みによります」(石川さん)
腰壁に取り入れられる素材
腰壁に使用される素材はさまざまです。それぞれの特徴を理解して、デザインや好み、また予算なども考慮しつつ選びましょう。
モールディング
表面に凹凸があり、光が当たったときに印象的な陰影ができるのが特徴です。既製品のパーツは種類も豊富で、木製のものや樹脂でできたものもあります。一般的に上からペイントして仕上げるので、多少汚れたり傷がついて色が剥げても、上からペイントして直すことができます。
値段は全面が同じ仕様の壁と比べると高め。基本的にはデザインの凹凸が大きい製品ほど高価になります。さらに埃がたまりやすいのもデメリットでしょう。
板張り
板張りの腰壁は、ナチュラルなテイストの部屋に合います。杉などを使えば和風の部屋にも対応できるでしょう。
素材はさまざまで、無垢材(むくざい)もあれば、シート張りタイプなどもあります。もし天然木を使うのであれば、1㎡あたり1万円以上する場合もあります。
メリットとしては、木材なので加工しやすく、質感など完成の様子をイメージしやすいことです。
モルタル
近頃では、モルタルをキッチンなどの腰壁に使用するケースが増えています。外壁などにも利用されるモルタルですが、防水や汚れ防止の観点よりも、どちらかというと仕上がりのデザイン性で採用されるようです。
「本物のモルタルは経年と共にひび割れなどが生じる恐れがあるため、最近ではモルタル調の塗装を使用するケースが多いですね。施工は左官の仕事になるので、工期やコストがかかることに注意してください」(石川さん)
タイル
タイルは防水性があり、普段の掃除もしやすいため、トイレ・洗面所・キッチンなどで腰壁として使われることが多い素材です。
「水を使うところに限らず、デザインとしてタイルを取り入れる場合もあります。
タイルのデメリットはコストです。種類にもよりますが、1㎡あたり1万2000円は下らないでしょう」(成松さん)
壁紙
腰壁は、素材によっては費用が高くなりがちですが、機能性よりもデザインとして腰壁を取り入れるなら、壁の上の部分と違う壁紙を張ることで「腰壁風」に仕上げられます。この方法であれば、費用はかなり安く抑えられるでしょう。
【編集部が解説】おしゃれな腰壁を演出できる施工箇所を紹介!
腰壁をおしゃれに取り入れるためのオススメの施工箇所を編集部がご紹介します。どこに設置するか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
リビング
家族が集まり、来客時にも使用されるリビングは、デザインと機能性のバランスが大切な空間です。生活の中でも長時間過ごす場所であるため、居心地の良さを重視する必要があります。
リビングは家の中で動線の中心となることが多く、子どもがいる場合は壁紙の汚れや傷から守るために腰壁を採用するのも一つの方法です。カラーやデザイン選び次第で、壁を保護しながら広さを感じさせる開放的な空間に仕上げることができます。
また、腰壁にはさまざまな種類があり、デザインや色の組み合わせで印象が大きく変わります。特にホワイトやナチュラルカラーの組み合わせにすると、明るく開放的な空間を演出できるでしょう。
ダイニング・キッチン
器具や汚れが目立ちやすいダイニングやキッチンにも腰壁はオススメです。テーブルを壁にくっつけても傷がつきにくく、模様替えをしても壁紙に跡が残りにくくなります。
また、食事中に飲み物や食べ物をこぼしてしまうこともありますが、腰壁があれば壁紙が汚れずに守られ、腰壁の掃除も壁紙を汚したときほど手間はかかりません。キッチンでも、調理中の油ハネや水しぶきによる汚れを気にすることがよくありますが、お手入れのしやすい素材の腰壁があれば、汚れても掃除がしやすく便利です。
また、対面キッチンのカウンター部分にも腰壁はオススメです。カウンターに椅子を置いて食事やティータイムを楽しむ際、壁紙だけだと食事による汚れや、足などが当たって壁紙が傷ついたり汚れたりする恐れがあります。しかし、腰壁があれば、汚れてもすぐに掃除でき、傷も目立ちません。さらに、下がり天井と同じ木目の腰壁を使うと、おしゃれなダイニングカフェのような雰囲気を演出し、デザイン性も高められます。
寝室
寝室は、ゆったりとくつろげる空間にしたいと考える方が多いでしょう。そんな寝室にも腰壁はデザイン性を高める要素として適しています。特にナチュラルな素材の腰壁は、リラックスできる空間をつくるのにオススメです。例えば、ブラウンカラーを選ぶことで、落ち着いた空間を演出できます。
ただし、ダークカラーの腰壁を部屋全体に使用すると圧迫感が生まれやすいです。しかし、壁紙がダークカラーの場合は、腰壁を明るいカラーにすることで、空間にメリハリが生まれ、デザイン性がさらに向上します。
子ども部屋
子ども部屋では、物を投げたり走り回ったりといった活発な遊びをすることもあり、壁が傷つきやすいものです。そのため、腰壁を設置すれば、通常の壁紙に比べて傷や汚れが目立ちにくくなり、補修の頻度も減らせる可能性があります。
デザイン面を重視する場合は、ホワイトやナチュラルカラーの腰壁がオススメです。壁紙にはピンクやブルー、グリーンなどのパステルカラーを合わせると、欧米風の可愛らしく爽やかな雰囲気を演出できます。また、腰壁の色を壁紙よりも明るくすることで、よりおしゃれな印象になります。
ただし、部屋全体を明るいトーンで統一しすぎると、落ち着かない印象になる場合があります。そんなときは、ラグや家具にナチュラルカラーを取り入れることで、バランスを取ることができます。
廊下
廊下は家具や荷物を置くことが少ないため、壁面のデザインが空間全体の雰囲気に大きな影響を与える場所です。壁紙のみではシンプルな印象になりやすいですが、腰壁を取り入れることでデザイン性を高め、空間にアクセントを加えることができます。
リビングやダイニングと色を統一するのもよいですが、ホワイト系の腰壁を使うと、海外風の洗練されたインテリアを演出できます。内装のスタイルに合わせて、最適なデザインを選んでみましょう。
トイレ
水ハネによる劣化が気になりやすいトイレには、耐水性のある壁紙を採用する方もいますが、腰壁を取り入れることも劣化予防に役立ちます。腰壁に使用される素材には防水性があるものも多く、湿気がたまりやすいトイレにも適しています。掃除やお手入れもしやすいので、清潔な空間を保ちやすいというメリットもあります。
また、来客が使うことも多いので、腰壁でデザイン性を高めると、おもてなしの一環にもなるでしょう。ただし、トイレは狭い空間のため、腰壁が圧迫感を感じさせることもあります。明るいカラーを選べば圧迫感を軽減できるので、その点に注意して導入を検討してみてください。
洗面所
洗面所では、洗顔やはみがき、手洗いなどで水を使う機会が多く、水ハネや汚れが特に気になる箇所です。他の部屋と同じく壁紙だけでは汚れや劣化しやすい場合も多く、特に湿気の多い場所では水が染み込みやすくなります。放置するとカビや腐食の原因になるため、注意が必要です。洗面所に腰壁を採用するなら、防水性の高い素材を使用するか、防水加工をしている腰壁シートを利用するとよいでしょう。
玄関
玄関は家の顔ともいわれる場所のため、デザイン性を高めたいと考えている場合は、腰壁の設置がオススメです。腰壁を設置することで玄関の空間にアクセントを加えることができます。
また、玄関に自転車や外遊びのためのおもちゃを置く家庭もあるかと思います。自転車やおもちゃが当たって玄関の壁が傷つくことが心配な場合でも、腰壁があれば傷がつくことの多い壁の下の部分を保護でき、メンテナンスがしやすくなります。
【編集部が解説】おしゃれな腰壁を演出するためのコツ
腰壁を使って部屋をよりおしゃれに見せるためのポイントを編集部がわかりやすくご紹介します。以下を参考にして、理想の家づくりを進めてみましょう。
家全体のコンセプトと合わせる
おしゃれな腰壁を演出するためには、家全体のコンセプトと統一することが大切です。例えば、エレガントで落ち着いた雰囲気を目指すなら、薄いベージュ系や柔らかなトーンの壁紙や腰壁がよく合います。清潔感を重視するなら、ホワイトやナチュラルカラーでまとめると、シンプルで洗練された印象を与えることができるでしょう。
壁紙・フローリング・家具とのバランスを考慮する
腰壁を選ぶ際には、壁紙、フローリング、家具とのバランスをしっかり考慮することが大切です。すべての素材が調和するカラーやデザインを選ぶことで、部屋全体の統一感が生まれ、より洗練された印象を与えてくれます。
色を使いすぎない
おしゃれな空間にするためには、色を使いすぎないことも大切です。明るい印象の家にしたいからとカラフルな色味を腰壁や壁紙に取り入れることもありますが、インテリアや家具との組み合わせ方を誤ると、雑然とした印象になってしまいます。
部屋をコーディネートする際には、ベースカラー、アソートカラー、アクセントカラーの3種類に色を抑えることで、スッキリとした印象をつくることができます。それぞれの配分としてはベースカラー70%、アソートカラー25%、アクセントカラー5%が黄金比とされているため、取り入れる範囲には注意しましょう。
腰壁をアクセントにする方法もおしゃれですが、フローリングや建具と色味を揃えることで統一感が生まれ、さらにおしゃれにする方法もあります。その場合、家具などでアクセントカラーを取り入れるとバランスが良くなります。
腰壁を取り入れた実例を解説!
腰壁の実例と専門家による解説を紹介します。
木の板でモールディング風に仕上げた腰壁
白い腰壁は一見、モールディングのようですが、実は木材を張り付けて上からペイントしています。そうすることで、既製品のモールディングを使うよりもコストを抑えることができます。
「日本の住宅の場合、天井の高さは大体2m40cm程度。腰壁の高さは、人の腰の高さだと普通は1m〜1.2mくらいですが、そのまま日本の住宅に当てはめると、切り替え部分より上側が狭くなり、圧迫感を感じてしまいます。そこで、日本の住宅に合わせて腰壁の高さを70cmに抑え、空間の高さを感じられるようにしました。
キッチンの腰壁は手元を隠すために1.2mの高さがありますが、壁の腰壁と同じ色にするとバランスが良くないので、床と同素材のオーク材を使用し、床とつながりを持たせています」(成松さん)
タイルの腰壁をリビングに配置
この家は、猫を7匹飼っていて、猫たちの毛などが壁に付着しやすいのが施主の悩みだったそうです。そこで、キャットウォークの下を、あえてタイルの腰壁にして壁に傷がつきにくく、汚れても拭き掃除がしやすいようにしました。
「ツルツルした素材はタイル以外にもいろいろありますが、木の素材がメインの部屋にタイルの質感がアクセントになっています」(成松さん)
吹抜けの腰壁
仕切りの腰壁の実例です。吹抜けの上階に腰壁を配置しています。
「施主からは、なるべく物を置かずにスッキリ見せたい、ミニマムな空間にしたいと要望がありました。
腰壁の向こうは吹抜けになっていて、下のリビングから見上げたときに、上階に置いてある物が見えないようにするために手すりではなく腰壁にしています。
窓からバルコニーが見え、空間の広がりを感じられるのも特徴です」(石川さん)
モルタルのグレー壁キッチン
「対面式のキッチンを希望される人は多いのですが、既製品のアイランドキッチンなどを配置すると、リビングやダイニングの雰囲気がキッチン自体のデザインに引っ張られてしまいます。そこで腰壁を設け、その裏にI型のキッチンを設置したペニンシュラキッチンを提案することが増えてきました。部屋の雰囲気がキッチンの影響を受けづらく、コスト面においても、I型のキッチンのほうが断然安くできます」(石川さん)
既存の壁にタイルを張った腰壁
「洗面所の水が飛び散っても汚れにくい壁を」という要望から、壁の三面に白いタイルを張って腰壁とした実例です。
「元々の壁の上にタイルを張っただけのものです。腰壁の広さは3㎡くらいですが、トータルで4万円くらいでできました」(成松さん)
色彩を統一してスッキリ見せるモールディング壁
モールディングの腰壁でも、ペイントで上下の色をそろえると、違った印象になります。
「この部屋は、ファブリックや絵を壁にたくさん飾っており、腰壁を別の色にするとごちゃごちゃした印象になってしまうため、同じ色でそろえました。
ただの塗り壁だと、絵を飾っている上部が賑やかで足元がやや寂しくなるため、下の部分をモールディングの腰壁にしてバランスを取っています」(成松さん)
腰壁を取り入れて素敵な住まいを手に入れた先輩たちの実例を紹介!
腰壁を住まいに取り入れて暮らしやすさを追求したり、デザインにこだわったり。さまざまな仕様の腰壁の実例を紹介します。
【case1】キッチンの腰壁はホワイトボードにも!シンプルで長く住みやすい家を実現
夫の両親との同居を視野に入れた家づくりのためスーモカウンターへ相談に訪れたTさん夫妻。
アドバイザーから紹介された住宅メーカーのモデルハウスを見学し、自分たちに合ったサイズ感などの目安を把握。さらに、スーモカウンターで希望のエリアに土地を持っている会社との面談を設定してもらい、その会社で担当者とこだわりや希望を相談しつつ、理想の家を建てました。
キッチンは、手元が見えないように腰壁を立ち上げたペニンシュラキッチンを選択。キッチンとリビング側にはホーローパネルを張り、ホワイトボードとしても使う予定です。
この実例をもっと詳しく→
思い通りにできたシンプルな佇まいの切妻屋根がかわいい家
【case2】キッチンの腰壁を収納スペースとして活用した家
Tさん夫妻は元々都内の1Kのマンションで犬2匹と暮らしていましたが、狭さを感じて引越しを決意いました。ペット可の賃貸物件は予算的に限られていたため、賃貸も検討しましたが、コロナ禍でリモートワークが主流になったことで、るとさらに狭さを実感し、都内から離れることにしましたを決意。
スーモカウンターで相談した結果、いくつか紹介された中から、モデルルームの建築事例を見てときめいた会社に依頼することに。スーモのサイトから千葉県にで理想的な土地を見つけることができ、設計士と何度も図面をやり直し、こだわりの詰まった家が完成しました。
玄関を開けると、アオダモとイロハモミジが植えられた中庭が広がり、夫妻はキャンプ椅子を持ち出してリラックスし、犬たちも一緒にくつろげる空間になっています。キッチンは夫妻の「カフェのような雰囲気にしたい」という希望で腰壁を設置し、その腰壁に本棚を置く代わりに収納スペースをつくって本をスッキリと収納。
さらに、犬たち専用のスペースも確保し、家族全員が快適に過ごせる家が完成しました。
この実例をもっと詳しく→
家づくりを仕切り直して建てた2本の樹が育つ中庭のある家
【case3】壁紙にもこだわり、イメージ通りのデザインテイストの家が完成!
結婚を機に、注文住宅建築を検討し始めたSさん夫妻。よく利用する商業施設にあるスーモカウンターを訪れました。
「よくあるデザインの家ではなく、シックで落ち着いた雰囲気の家を低コストで建てたかった」と話すSさん。アドバイザーから紹介された6社から最後は担当者との相性や直感で決めました。
センスが光る個性豊かなデザインの家にSさん夫婦も満足だそう。寝室は、壁紙で腰壁風に仕上げ、シャンデリアも取り付けたフレンチテイストに仕上げました。
腰壁風の壁紙で大人ガーリーな雰囲気の寝室(写真/和田真典)
この実例をもっと詳しく→
洗練されたホテルライクな空間で、ゆったりくつろげる至福の空間
【case4】ホワイト×グレーを基調にした寝室に合わせ、海外のホテルのような腰壁を取り入れた家
フラットな空間での生活を希望していたYさん夫妻は、千葉県内の実家の土地にアメリカンスタイルの平屋風の家を建てました。デザインや実績が豊富な会社が良いとの希望を伝えて紹介された中から、展示場のモデルハウスのデザインが気に入った一社に即決。最初は平屋を検討していましたが、建築会社からの提案で勾配天井を取り入れ、2階にセカンドリビングやゲストルームを設けることで、1階で生活が完結する平屋風の快適な住まいが実現。
西海岸テイストのアメリカンハウスに憧れていたYさんは、リビングにヴィンテージ風の街灯型ペンダントライトを取り入れるなど、映画に出てきそうなインテリアで空間を彩りました。特に寝室はホワイトとグレーを基調にし、腰壁を設置することで海外の高級ホテルのようなエレガントで落ち着いた雰囲気を演出。複数の窓から自然光がたっぷり差し込み、明るく心地よい空間が広がっています。
この実例をもっと詳しく→
憧れのアメリカンテイストを取り入れた開放感のある平屋風2階建ての暮らし
【case5】ダイニングスペースの腰壁にモールディングを施してゴージャスなデザインを演出
Oさん夫妻はコロナ禍で挙式を延期することになり、家づくりを先に始めることに。時間をかけてじっくりと取り組んだ結果、理想の土地に出会い、夫妻憧れの平屋を手に入れました。
スーモカウンターでローンや予算について相談し、4~5社の建築会社を紹介してもらい、営業担当者との相性や提案内容などを基に慎重に会社を絞り込んだそうです。内装デザインには、夫妻が憧れていたヨーロッパのお城をイメージし、白を基調としたクロスを使用。特にダイニングスペースの腰壁にはモールディングを施し、豪華な雰囲気を演出しています。
また、ドアにもモールディングを取り入れることで家全体に統一感を持たせ、憧れのお城のような空間を演出しています。
この実例をもっと詳しく→
駅近マンションより広さ重視 やっと見つけた土地に憧れの平屋を建築
【case6】トイレにビーチのような爽やかな水色と白木の腰壁を取り入れた家
元々夫の実家で同居していたSさん夫妻。子どもが生まれたことで手狭になり、広々とした注文住宅を建てることを決意しました。スーモカウンターを利用して、4つの建築会社を紹介してもらい、その中からフリープラン対応の会社を選び、営業担当者との相性の良さから1社に決定。
リビングは家族がゆったりと過ごせる空間にしたいという思いから、白を基調に、落ち着いたトーンでインテリアをまとめ、建材の質感でアクセントを加え、シンプルな中にもデザイン性のある空間をつくれるように意識しましたました。壁紙は一面に調湿作用のある壁材を使用し、機能性を高めつつ、アクセントを加えています。床にはオーク材の無垢フローリングを採用し、床暖房も設置したことで、冬でも暖房がほとんど不要な、快適な空間が実現しました。
寝室は好きなドラマをイメージしたラグジュアリーな空間に仕上げ、落ち着いたグレーのアクセントウォールや間接照明がホテルライクな雰囲気を演出しています。さらに、2階のトイレには遊び心を取り入れ、白木の腰壁と水色の壁紙を組み合わせ、まるでビーチリゾートのような爽やかな空間をつくり上げました。
Sさん夫妻は、「間取りもデザインも大満足の家づくりができました」と語り、細部までこだわった家に暮らす喜びを感じています。
この実例をもっと詳しく→
家事動線◎!収納たっぷりでスッキリと片付き、居心地のいい空間
【case7】腰壁にモールディングを施してホテルライクな寝室を演出した家
Nさん夫妻は、大好きなテーマパークのオフィシャルホテルのような空間を実現したいと考えながらも、ローコストで効率的な住まいを追求しました。
理想の土地を見つけたことで家づくりを決意しましたが、建築会社選びに悩んでいたNさん夫妻。そこで、職場の先輩のアドバイスを受け、スーモカウンターに相談してみることに。複数の会社と比較しながら、比較的低コストで理想の住まいがかなると実感した工務店に依頼。予算や要望に合った提案を受けられたことが、理想の家づくりにつながったそうです。
夫妻の夢だった、ホテルのような空間は、9畳の寝室で実現しています。折り上げ天井と腰壁に施されたモールディングが、華やかで上品な雰囲気を演出。アール壁の先にはウォークインクローゼットとワークスペースが配置され、機能性も兼ね備えた間取りになっています。シャンデリアはクラシックなデザインを選び、ベロア素材のカーテンと豪華なベッドが、まるでホテルの一室にいるかのような高級感をさらに高めています。
この実例をもっと詳しく→
あこがれの空間をローコストで実現。家事ラク間取りもうれしい住まい
【case8】水色の壁紙と白の腰壁でおしゃれな寝室を演出
「いつかは戸建てを」と考えつつも賃貸アパートに住んでいたIさん夫妻。音楽関係の仕事に就いているIさんの夢は、自宅でピアノ教室を開業することでした。当初は中古住宅や建売も検討していましたが、「理想の住まいは注文住宅だ」と確信し、スーモカウンターに相談。住宅の機能性とデザインの希望も叶えられると感じた会社に依頼することに。
ダイニングの吹抜けからシャンデリアが吊るされ、階段にある窓からの自然光が美しくエレガントな希望通りの住まいが完成しました。リビングと続きのピアノ室にはグランドピアノが設置され、キッチンの後ろにはメイクや書きものができるコーナーも設けられています。
寝室には水色の壁紙を採用し、他の部屋とは違った落ち着いた雰囲気を演出。白の腰壁によって爽やかさもプラスされ、勾配天井が開放感をさらに高めています。
この実例をもっと詳しく→
吹抜けからの採光とグランドピアノの音色が美しい住まい
腰壁を取り入れた住まいで後悔しないためのポイント
注文住宅に腰壁を取り入れる場合、素材によって空間の雰囲気や手入れのしやすさが変わるため、機能性を重視するのか、デザインとして取り入れたいのか、腰壁の目的についてあらかじめ整理するのが大切です。
さらに取り付けの高さによっても部屋の印象は大きく変わるため、天井高とのバランスを見て施工することが必要です。
独立した腰壁で落下防止の手すりの代わりとして設置する場合は、安全のために高くするのか、一体感を持たせるために低くするのか、目的に合わせてよく検討しましょう。
スーモカウンターに相談してみよう
海外のおしゃれな家のように腰壁を取り入れたいと考えても、失敗したくはありませんよね。そのようなときは、ぜひスーモカウンターにご相談ください。スーモカウンターでは、ご要望を伺い、お客さまの希望をかなえてくれそうな依頼先を提案、紹介します。
無料の個別相談のほか、「はじめての注文住宅講座」や「ハウスメーカー・工務店 選び方講座」など、注文住宅の家づくりに役立つ無料講座も利用できます。ぜひお問い合わせください。
監修/SUUMO編集部(【編集部が解説】おしゃれな腰壁を演出できる施工箇所を紹介!、【編集部が解説】おしゃれな腰壁を演出するためのコツ)