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おしゃれな玄関づくりのコツ。注文住宅・一戸建て新築時のポイントをプロが解説!

玄関は「住まいの顔」とも言われ、家全体の印象を大きく左右する重要な場所です。おしゃれな玄関は、訪れる人々に良い印象を与えるだけでなく、毎日出入りする家族の気分も明るくし、ポジティブな影響をもたらします。では、具体的にどのようにすればおしゃれな玄関をつくることができるのでしょうか。

今回は、中村住宅工業の中村芳恵さんにお話を伺い、注文住宅を建てる際や一戸建て購入時に玄関ホールやアプローチの設計でおしゃれな玄関を実現するためのポイントをまとめました。

目次

玄関とは?

玄関とは建物の主要な出入口にあたる場所のことです。

「玄関は家族が毎日使うなじみの場所であり、お客様をお迎えする最初の場所でもあります。日常的に使うところなので実用性も重視しつつ、家の印象の決め手にもなる部分なので特色のあるデザインにしたいという方が多いです」(中村さん、以下同)

玄関

玄関は、住宅に入るときに最初に目に入る重要な場所でもある(画像/PIXTA)

玄関に関連する部分

玄関というとドアそのものをイメージする人が多いかもしれませんが、ホール内の土間や上がり框(かまち)、床、屋外にある庇(ひさし)やポーチ、目隠しなども玄関の一部に含まれます。また、住宅の門から玄関までの通路であるアプローチも玄関に関連する場所と考えてよいでしょう。

「玄関ホールの先にある部屋の扉までの空間も“玄関を構成する部分”であると捉えてレイアウトすることで、おしゃれな玄関に仕上がります」

玄関ホールのイラスト

玄関ポーチのイラスト

ドア以外にも、ホールやポーチなどさまざまな部分が玄関の関連部位に含まれる(イラスト/村林タカノブ)

広さや位置

「一戸建て住宅の玄関に適切な広さは1.25~1.5坪(2.5~3畳)とされています。これくらいの広さがあれば、余裕を持って靴を脱いで住宅に入ることができます。シューズクロークを設置したい、バリアフリー仕様にしたいなどの場合は、もう少し広さが必要となります」

また、玄関の適切な位置は間取りによって変わります。最も日当たりの良い南向きの玄関や、午前中に日光が入る東向きの玄関が人気ですが、日当たりの良い東・南のスペースを居室にするために西向きや北向きの玄関を選ぶ人もいます。西や北向きの玄関であっても窓を設置したりドアにガラスをはめ込んだりすることで採光を確保できます。

明るい玄関ホール

玄関のドアにガラスをはめ込むことで日光が入りホール内が明るくなる(画像/PIXTA)

これだけは押さえておきたい!玄関をおしゃれに見せるポイントを5つ厳選!

住まいに訪れた人が最初に目にする玄関は、住まいの第一印象を決定づける場所だといえます。ここからは、いわば住まいの顔である玄関をおしゃれに見せるためのポイントを5つに厳選し、それぞれについて解説していきます。

【ポイント1】テイストの統一感を意識する

おしゃれな玄関をつくるためには、テイストの統一が重要です。たとえ高級な内装やインテリアを使用していても、テイストがバラバラだと全体が雑然としてちぐはぐな印象を与えてしまいます。

玄関におすすめのテイストとしては、和風、北欧風、モダン、クラシック、ナチュラル、モノトーンなどがありますが、それぞれに特徴があります。そのため、全体的にどのような家にしたいかを考えた上で、テイストを選びましょう。

選択肢が多くて迷ってしまう場合は、建築会社に相談するのも一つの方法です。建築会社のインテリアコーディネーターが、プロの視点からおしゃれな玄関づくりのアドバイスをしてくれるでしょう。

【ポイント2】収納を活用して、スッキリした玄関にする

玄関は住まいの内と外をつなぐ場所です。そのため、靴やスリッパ、鍵、帽子などの小物から、傘やベビーカー、ゴルフバッグといった大きなものまで、さまざまなものを置きたくなります。しかし、これらのものが雑然と置かれていると、玄関はおしゃれには見えません。玄関をおしゃれでスッキリとした空間にするためには、収納を上手に活用することも大切です。

ただし、単に収納スペースを増やせばよいわけではありません。まずはライフスタイルに合った収納スペースと配置を検討しましょう。玄関に収納したいものをリストアップし、用途に合わせた収納計画を立てることが重要です。また、玄関全体のテイストに合った収納家具やアイテムを選ぶことも、スッキリした印象をつくり出すポイントといえます。

【ポイント3】玄関ホールを吹き抜けにする

玄関ホールに吹き抜けを取り入れることでも、玄関をおしゃれな空間に演出できます。天井が高くなることで、玄関に開放感が生まれ、訪れる人に家全体が広々としている印象を与えられるでしょう。

さらに、吹き抜けの高い位置に窓を設置することで、玄関に自然光が差し込み、明るい空間になります。また、窓が開閉できるように設計すれば、玄関の通気性が向上し、湿気や臭いがこもりにくくなるというメリットもあります。

加えて、建具や設備吹き抜けのデザインを工夫することで、よりスタイリッシュな玄関をつくることができます。例えば、スケルトン階段を配置することで、上下だけでなく奥行き感も演出できますし、ペンダントライトや内装にこだわることで、注文住宅ならではのおしゃれな玄関を実現できるでしょう。

ただし、玄関ホールを吹き抜けにする場合、設計の初期段階から検討が必要な点には注意が必要です。

【ポイント4】写真やアート、植物などを飾る

玄関に写真やアート、植物を飾ることで、おしゃれな空間をつくり出すこともできます。写真やアート、植物などは、来訪者に良い印象を与えるだけでなく、家族が玄関を通るたびに気持ちを和ませてくれるでしょう。

しかし、ただ飾ればよいというわけではありません。アイテムの選び方や飾り方にも工夫が必要です。たとえおしゃれなアイテムでも、テイストが異なったり、バランスが悪かったり、過度に飾りすぎたりすると、逆効果になることがありますので、シンプルで統一感のあるコーディネートを心がけましょう。

また、玄関は頻繁に扉を開け閉めするため、ホコリが溜まりやすい場所です。そのため、掃除がしやすいアイテムや配置を選ぶことも大切です。

【ポイント5】香りにも気を配る

嗅覚は、五感の中で特に脳に直接働きかけ、記憶に残りやすいと言われています。玄関は住まいの第一印象を決定づける場所ですので、インテリアの見た目だけでなく、香りにも気を配ることで、訪問者に「おしゃれな玄関だった」と好印象を与えることができます。

ただし、玄関には靴や靴箱、雨に濡れた傘や玄関マットなど、臭いの原因となるものが多くあります。これらの臭い対策として、濡れたものは乾燥させ、掃除や洗濯をこまめに行うようにすることも大切です。それでも臭いが気になる場合は、消臭剤の使用を検討してみてください。

さらに、ルームフレグランスにはさまざまな種類やタイプがありますので、玄関の雰囲気に合ったものを選ぶのも心がけましょう。

玄関をおしゃれに仕上げる「建具」の具体的なポイント

玄関をおしゃれに仕上げるためには「見た目」も意識することが大切です。特に建具である玄関ドアのほか、ホール、床・壁・天井などに使用する建材、デザインなどについて、注意点やおすすめポイントなどを解説します。

ドア

ナチュラルな木製ドアや大きなガラスをはめ込んだ採光タイプのドアなど、多彩なデザインがあります。ドアの色や素材は住宅の外観や玄関周辺のエクステリアと調和するものを選ぶとよいでしょう。

「ガラスが付いていると外の光が入って明るい玄関になりますが、最近はガラスのないシンプルモダンなドアも人気です。また、おしゃれなだけでなく機能性の面ではスマートキーに対応したドアもニーズがあります」

木目調の玄関ドア

シンプルな木目調ドア。素材はアルミだが見た目は本物の木とほぼ同じ。モダンなデザインが外観のアクセントになっている(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

玄関ホール

玄関ホールに個性を打ち出したいときは、土間の広さや素材にこだわるという選択肢があります。

「土間にデザイン性の高いモザイクタイルを使ってみたり、黒や白などはっきりした色の素材を取り入れたりすることでおしゃれな印象になります。その一方で、土間は靴の泥などで汚れやすいため、こまめな掃除が必要です。汚れの目立ちにくさを重視するのであれば、グレーやベージュの素材が適しています」

デザイン性にこだわった玄関

土間部分に2色のヘキサゴンタイルを使用してデザイン性にこだわった玄関(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

玄関アプローチ

家の門から玄関ドアまでの動線である玄関アプローチも建物の印象を左右します。和モダン、北欧風、ウッドナチュラルなど建物のデザインに合わせて使用する素材を選ぶとよいでしょう。

「アプローチ部分に枕木を並べて周りに砂利や植物を配置するとモダンでおしゃれな印象になります。手入れのいらないリアルなフェイクグリーンも人気です」

海外リゾート風の玄関アプローチ

ヤシの木など本物の植栽を使用した海外リゾート風の玄関アプローチ。小道の枕木はコンクリート製の擬木で、腐食の心配がなく扱いやすい(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

玄関アプローチについてさらに詳しく
玄関アプローチを計画するときのポイントは? 玄関ポーチのプランニングもあわせて紹介!

床・壁・天井

玄関ホールをおしゃれに仕上げるのであれば、床や壁、天井の素材にもこだわりたいところです。

「木の素材感を楽しめる無垢(むく)材を床に使用してみたり、板張りの天井にしたりするのもおすすめです。玄関ホールの片側の壁にアクセントクロスを張って個性を出す方法もあります」

床に無垢材を使用した玄関

床に無垢材を使用した玄関。優しいカラーの建具と調和し、温かい雰囲気を感じることができる(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

玄関ポーチ

玄関ポーチは庇(ひさし)型やボックス型が人気です。玄関ポーチのデザインにこだわると家の外観に個性を出すことができます。また、玄関ポーチは雨や風よけとしても有効です。

「玄関ポーチによって建物に立体感が生まれます。一般的に、建物の見た目に凹凸があったほうが見栄えが良くなり、奥行きも生まれます」

庇を設けた玄関ポーチ

庇を設けた玄関ポーチ。建物の外観に立体感を出すことができ、デザイン性も高くなる(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

外灯

玄関まわりを照らす外灯は防犯面でも役に立ちますが、家をおしゃれに見せる役割も果たしてくれます。家の外観や玄関ドアのテイストに合った照明器具を選ぶことがおしゃれな玄関づくりのポイントです。明るすぎたり光源が直接目に入ったりすると不快感の原因にもなるので、配置や照明の強さに気をつけたほうがよいでしょう。

「少し離れたところから家を見たときに、温かい明かりが見えるとホッとしますよね。玄関まわりに設置するなら、周りが暗くなるとほんのりと明るく光る外灯がおすすめです。また、最近はアイアン調のモダンな照明器具が人気です」

玄関ドアの横にモダンな外灯を設置した家

ドアの横にモダンな外灯を設置した家。頭の高さより少し上に設置することで、光が直接目に入らず眩しくない(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

目隠し

玄関アプローチに設ける目隠し。木材やレンガ、タイル、格子などさまざまな素材を使うことができます。また、インターホンや郵便受けを併設した目隠しもあります。

「目隠しの素材選びはデザインを考える上では大切ですが、防犯のことを考えるとサイズも大切なポイントです。家の出入口を目隠しですべて隠してしまうと外部から侵入があっても家の外から見えないため、かえって防犯性が低下するという意見もあります」

目隠しの設置の有無や大きさなどは家族でよく話し合って決めたほうがよいでしょう。

目隠しを設置した玄関アプローチ

目隠しを設置した玄関アプローチ。家族のプライバシーを守りたいときにも役立つ(画像/PIXTA)

おしゃれで便利な玄関を演出できる「設備」や「インテリア」を紹介!

備え付ける「設備」や「インテリア」にこだわることで、おしゃれなだけでなく便利さも兼ね備えた玄関の演出が可能です。設計段階から検討が必要なものもありますので、家づくりにおける玄関イメージの参考にしていただければと思います。

土間収納

玄関ホールの面積を広めに確保して土間収納を設けることもできます。自転車やバイク、キャンプ道具などアウトドア用品を収納したり、家具を置いて家族や客人がくつろげる憩いの場として活用したりすることもできます。

土間収納のある玄関

土間収納のある玄関。家の出入口として活用するだけでなく、趣味を楽しむことができる(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

引き戸

昔の日本家屋の玄関で採用されていた引き戸。近年はバリアフリー目的で住宅に取り入れる人が増えています。引き戸であれば車椅子やベビーカーも楽に家の中へ入ることができます。見た目がおしゃれなデザインのドアも多く、開き戸にするか引き戸にするかで悩む人は少なくありません。
「開き戸の場合はドアの開閉におよそ1m×1mのスペースが必要になります。開き戸にしたい場合は、ホールのスペースに影響しないようにリビング側に開くように設計することをおすすめします」

引き戸の玄関

引き戸の玄関。開閉の際にスペースを取らず、スムーズに家の中に入ることができる (画像/PIXTA)

手洗い場

「玄関ホールに手洗い場を設置する人も増えています。ペットやお子さんがいる家族に人気です。水栓や洗面ボウルのデザインにこだわると、玄関ホールのアクセントにもなりおしゃれです」

手洗い場を設けた玄関ホール

手洗い場を設けた玄関ホール。帰宅してすぐに手を洗うことができるので衛生的(画像/PIXTA)

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【実例あり】玄関に洗面台を配置する間取りのポイント

ニッチ

玄関ホールの壁の一部をくぼませてニッチをつくり、アート作品や観葉植物を飾るというプランも人気です。ニッチの中に間接照明を設けると飾ったものをおしゃれに照らすことができます。

「飾り棚として活用できるニッチがある一方、電気のスイッチ等をニッチの中にまとめるプランもニーズがあります。スイッチ類はデザインのノイズになりやすいですが、ニッチの中に収納することで目立たなくさせることができます」

ニッチを設けた玄関ホール

ニッチを設けた玄関ホール。季節のデコレーションや家族写真を飾って楽しむことができる(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

ニッチについてさらに詳しく
【実例付き】ニッチはどんなことができる?収納の課題を解決してインテリアをおしゃれにしよう!

シューズクローク

「玄関ホールにシューズクロークがあると、靴だけでなくベビーカーや自転車などもしまうことができて便利です」

また、シューズクロークを設けるスペースはなくても、可動式の棚やハンガーラックを取り付けることで衣類や小物類を収納しておくことができます。

シューズクロークを設けた玄関

シューズクロークを設けた玄関。ベビーカーをはじめ、家の中には置けないものを保管できるところが魅力(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

照明器具

「玄関ホールの照明はシンプルなダウンライトが人気ですが、大きめのペンダントライトなどデザイン性の高い照明器具を設置するとオリジナリティのある玄関になります」

シャンデリアを取り付けた吹抜けの玄関

シャンデリアを取り付けた吹き抜けの玄関。個性のある照明器具が玄関にオリジナリティを演出する(画像/PIXTA)

植物

玄関に観葉植物を置くと空間のアクセントになります。日が差し込みにくい玄関の場合は、日陰でも育つ植物を選ぶとよいでしょう。サイズの大きな観葉植物を置くと豪華な印象になりますが、コンパクトな鉢植えをニッチや棚の上に置くだけでもおしゃれな玄関になります。

「ウッド調のナチュラルな家が好みであれば、玄関ホールの天井の梁を見えるようにしてグリーンを吊るす手法もあります。また、玄関の外に人工芝を敷いたり、シンボルツリーを植えたりするのもおすすめです」

大きめの観葉植物を置いた玄関

玄関ホールに大きめの観葉植物を置くとホテルライクな印象になる(画像/PIXTA)

ウッドデッキ

「ウッドデッキと玄関をつなげる選択肢もあります。リビングとウッドデッキ、そして玄関が一続きになり、家でアウトドアを楽しみたい人やお子さんやペットがいる家族に人気のつくりです」

ウッドデッキと玄関

大きな軒に守られたウッドデッキと玄関。帰宅して家に入る前にウッドデッキでくつろぐこともできる(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

マット

玄関マットには、室外用と室内用の2種類があります。ただ、日本では靴を脱いで家に上がる習慣があるため、玄関マットといえば室内用をイメージする人が多いでしょう。

室外用の玄関マットは、玄関の外に置いて、靴底に付いた泥やホコリを落とすためのものです。

一方で、室内用の玄関マットは、廊下などの床に敷いて使用します。靴の脱ぎ履きを座って行う際にお尻の下に敷いて冷えを防ぐほか、雨で濡れた荷物を置く際の下敷きとして使うことで、床が水に濡れるのを防ぐこともできます。

玄関マットは実用的なアイテムであるだけでなく、素材、形状、デザインも豊富に揃っていますので、玄関の雰囲気に合わせて選ぶことでおしゃれな玄関づくりにも一役買ってくれるアイテムといえるでしょう。

おしゃれな玄関にするために建築段階で注意すべきことは?

玄関がおしゃれになるように設計したつもりでも、いざ建物が完成して住み始めてみるとイメージと違うことがあります。そうならないために、建築段階で注意すべきポイントを「内観」と「外観」に分けて解説します。

内観

玄関ドアを開けて玄関ポーチに足を踏み入れたとき、最初に目に入る内観の印象は非常に重要です。おしゃれな玄関を保つためには、日々の掃除や整理整頓といった努力が必要ですが、建築段階での工夫も欠かせません。まずは、おしゃれな内観を実現するために注意すべきポイントを紹介します。

収納計画を立て、片付けやすい玄関にする

「新築時だけでなく、入居後もおしゃれな玄関を維持するためには整理整頓のしやすさが鍵となります。ものがあふれてしまっていては、デザインにこだわった玄関もおしゃれに見えなくなってしまい、もったいないですよね。シューズクロークやハンガーラック、可動棚を設けるなどして靴や持ち物をきちんとしまえるように計画することが大切です」

可動式の棚を設置した玄関

可動式の棚を設置した収納に便利な玄関ホール。靴や小物類をしまうことができる(画像/PIXTA)

光の取り入れ方を考える

「玄関の採光を考えることも大切です。玄関の壁の一部に小窓を設けるだけでも空間がパッと明るくなります。ガラスのないドアを選んだ場合は、明かり取り窓の設置を検討してもよいかもしれません」

窓を設けた玄関ホール

窓を設けた玄関ホール。採光を確保したいときに有効(画像/PIXTA)

外観

玄関では、デザインだけにこだわるのではなく、防犯性や機能性、素材の選び方にも注意を払う必要があります。以下に、外見にこだわる際に注意したいポイントについて解説します。

防犯面や機能性も重視する

デザイン性にこだわるあまり、防犯面や機能性のことを忘れてはいけません。
「快適に暮らし、家族の安全を守るためにも、ドアや窓の仕様、アプローチに設置する目隠しの位置や大きさなどをよく検討したほうがよいでしょう」

スマート玄関

スマートフォンで解錠の操作ができるスマート玄関。遠隔地にいても玄関の施錠を確認できる機種もある(画像/PIXTA)

素材の特徴を理解して選ぶ

「素材にはそれぞれ特徴があります。特に外観に使用する素材は経年劣化や気候によって形状が変化する可能性も。例えば、無垢材は伸縮性があり冬は縮みやすく、コンクリートは年数が経つとヒビやカビが発生しやすいという特徴があります。そういった素材の特徴や経年変化を理解した上で家づくりを進められるとよいですね」

ウッドデッキや柱に本物の木を使用した玄関

ウッドデッキや柱に本物の木を使用した玄関。天然の素材は季節によって違う風合いを楽しめる(画像提供/BinO太田 中村住宅工業)

【実例】注文住宅を建てた先輩たちのおしゃれな玄関6選

ここからは、注文住宅を建てた先輩たちの、おしゃれな玄関を紹介します。ぜひデザインの参考にしてください。

【case1】外装用タイルを壁に張り、玄関ホールのアクセントに

子どもの小学校入学を機に家づくりを始めたSさん。広いLDKや浴室と洗面室の間に設けたウォークスルー型のクローゼットなど、こだわりを詰め込んだ住まいができ上がりました。玄関ホールの壁面には外装用にも使えるタイルを使用。凹凸のある素材感が空間のアクセントになっています。

シューズクロークのある玄関ホール

シューズクロークのある玄関ホール。壁に張ったタイルがアクセントとなりおしゃれに仕上がっている(撮影/ご本人)

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【case2】木のナチュラルな素材感がおしゃれな玄関ドア

1LDKのマンションが手狭になり注文住宅の計画を始めたYさん家族。生活動線や家事動線が短い便利な間取りを採用し、家族が心地よく暮らせる住まいが出来上がりました。木の素材感がおしゃれな玄関ドアはYさんのお気に入り。「標準仕様の中から選んでも十分満足できるグレードだった」とのことです。

玄関ドア

玄関ドアは外観のアクセントとなって建物の印象を左右する。素材選びも大切なポイント(撮影/ご本人)

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【case3】手洗い場と大容量の収納を設けた玄関ホール

ハリネズミと暮らすSさん夫妻。妻の祖父が売却しようとしていた土地を購入して注文住宅を建てることにしました。無垢材など自然素材を使った家づくりにこだわり、家全体がナチュラルな雰囲気に。玄関の土間にはおしゃれな手洗い場や大容量の収納を備え、使いやすく便利な出入口になりました。

手洗い場のある玄関

手洗い場の背面にはタイルを張っておしゃれに仕上げた(撮影/アラキシン)

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【case4】広々とした玄関には自転車も収納可能

気に入った環境の土地に家を建てたいと考えたKさんファミリー。偶然見つけた近所の土地に海外リゾートをイメージした開放感のある住まいを建てました。シューズクロークを併設した広い玄関には自転車を置くこともできます。土間に手洗いカウンターも設置し、帰宅後すぐに手を洗うことができるようにしました。

手洗い場を設けた玄関ホール

おしゃれな手洗い場を設けた玄関ホール。土間部分を広くしたことで自転車の収納にも困らない(撮影/一井りょう)

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【case5】ゴルフバッグも収納できるスッキリとした広い玄関

Sさん家族は28年前に新築で購入した家に住み続け、部分的なリフォームを繰り返してきましたが、住宅性能を抜本的に向上させるために、注文住宅での建て替えを決意しました。家づくりの際には、プロの知識を活用したほうが効率的だと考え、スーモカウンターを訪れることにしたそうです。

Sさんが新しい家の間取りに希望したのは、対面キッチンに加えて、玄関にゴルフバッグを収納できるスペースを設けることでした。5社の建築会社を比較検討し、最終的には性能、コストパフォーマンス、そして営業担当者の対応の良さを重視して建築会社を決定。

家族全員のゴルフバッグはもちろん、将来的にはベビーカーや車椅子も置ける十分なスペースを確保し、スッキリとした玄関を実現できたことで、家づくりに大変満足しています。

スペースを玄関に確保

ゴルフバッグやベビーカー、車椅子も置くことができるスペースを玄関に確保した(写真/相馬ミナ)

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【case6】白と木目でスッキリとまとめたおしゃれな玄関

Aさん夫妻は、住宅ローンのことを考慮し、30代半ばで家づくりを始めました。長く安心して暮らせる家にしたいという思いから、当初から性能を重視していました。効率的に会社選びを進めたいと考えたAさんは、スーモカウンターを訪問し、家づくりを託す建築会社を決定。選んだ会社は、性能と価格のバランスが良く、自由度の高さも魅力でした。

玄関は、木製のドアが柔らかな雰囲気を演出し、壁に取り付けたニッチには小物が飾られ、白と木目を基調としたスッキリとしたおしゃれな空間になっています。また、生活スタイルに合わせて玄関ホールには手洗いスペースを設置し、玄関横のシューズクロークにはアウターも収納できるように設計されるなど、機能性も重視されているのも特徴です。結果として、Aさん夫妻は満足のいく家づくりができたとのことです。

おしゃれな空間の玄関

白と木目を基調としたスッキリとしたおしゃれな空間の玄関。ニッチに飾られている小物もおしゃれを演出している要素となっている(写真/本美安浩)

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おしゃれな玄関づくりのために考えたいこと

最後に、おしゃれな玄関をつくるときのポイントを中村さんに伺いました。

「建築会社によって得意なデザインは異なります。当社であれば木の素材を活かしたナチュラルなデザインが得意です。海外風、和モダンなど好みのデザインに合わせて得意な建築会社を選ぶことも理想の玄関を完成させる上で大切だと思います」

玄関スペースは家族も来客も使う場所だからこそ、デザインにはこだわりたいものですね。注文住宅を建てる際は、ぜひ家族と相談して使いやすくおしゃれな玄関にしませんか。

スーモカウンターに相談してみよう

おしゃれな玄関のある家を建てたいと検討している人は、ぜひスーモカウンターに相談してみてください。スーモカウンターではアドバイザーがお客様の家づくりを全面サポート。理想に合った建築会社を複数紹介することも可能です。注文住宅を建てたいけど何から始めたらいいの?という方も大歓迎。家づくりのヒントからお金のことまで親身になって相談に乗ります。

イラスト/村林タカノブ

取材協力/中村芳恵さん(中村住宅工業
取材・執筆/佐藤愛美(りんかく)、SUUMO編集部
取材協力/中村芳恵さん(中村住宅工業
取材・執筆/佐藤愛美(りんかく)