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「建て替え」ってなに?「リフォーム」との違いや費用相場を徹底解説

「建て替え」ってなに?「リフォーム」との違いや費用相場を徹底解説

住んでいる家が老朽化したり、ライフスタイルに合わなくなってきたり、中古で手に入れた家がそのままでは住めないときなど、一戸建ての家なら「建て替えか、リフォームか」の選択肢があります。こんな場合はどちらを選ぶべき? 建築家の中川由紀子さん(みゆう設計室)に教えてもらいました。

目次

そもそも「建て替え」ってなに?

建て替えとは、既存の建物を基礎部分からすべて取り壊し、その土地に新たに建物を建てること。リフォームでは、基礎部分を含め、既存の建物の活かせる部分を残しながら増改築しますが、建て替えでは「更地にして新たに建てる」ことになります。

「建て替え」と「リフォーム」、どっちがいいの?

建て替えとリフォーム、それぞれのメリット・デメリットを建築家の中川さんに教えてもらいました。

  • ●建て替え
    【メリット】
    ・間取りや設備をほぼ希望どおりにできる
    ・現代の建築基準法に則った高性能な家を建てられる
    【デメリット】
    ・コストが割高になりがち
    ・工期が長くなりがち
    ・土地により建て替え不可能なこともある
  • ●リフォーム
    【メリット】
    ・基本的にはコストを抑えられることが多い
    ・愛着のある部分を残すことができる
    【デメリット】
    ・プランの自由度が建て替えより低め
    ・劣化が激しい場合、補修費が高くなりがち
    ・部分的な解体が多い場合、全面解体より高くつくことも

どちらにするのかといった判断基準はさまざまですが、大きなところでは「住まいへの愛着があるかと、いつ建てられた建物か」と中川さん。

「住まいへの愛着が強い場合、リフォームで古い家の良さを残して活かすことができます。また、昭和56年以前の旧耐震の基準で建てられた建物の場合、耐震診断・耐震改修を行うと、建て替えてもリフォームしても費用がそれほど変わらなくなることがあります」

具体的な金額は、建築会社やリフォーム会社に見積もりをしてもらいましょう。

「建て替え」の費用相場と流れ

建て替えの場合、かかる主な費用は、解体費用+新築費用+諸費用(登記費用など)。1坪あたりの解体費用は木造4万〜5万円、軽量鉄骨造で6万〜7万円が目安とされているので、この金額に新築の費用をプラスすれば、おおよその費用がわかります。

建て替えをするときの流れは、新しい土地に家を建てる流れとほぼ同じ。新築工事が始まる前に
・仮住まい先への引越し(住んでいる家を建て替える場合)
・解体工事
が加わるだけとなります。解体工事も、新築を依頼する建築会社にまとめて依頼することができます。

実例紹介*建て替えで快適な暮らしを手に入れた先輩たちの家を見てみよう

■実例1:空き家になっていた祖母の家を建て替え!子どもたちが元気に遊びまわれる家

空き家になっていた祖母の家を建て替えることにしたYさん。スーモカウンターが開催する「初めての注文住宅講座」に行き、個別相談で予算を伝え、耐震性能の高い木造建築を得意とする会社を4社紹介してもらって相談しました。

2階のLDKには子どもの寝かしつけに便利な段差のない畳スペース、家事をしながらでも子どもたちの様子がわかるキッチン、すっきりとした空間を保つためパントリーや食器収納、テレビ台。リビング収納など細かく要望を伝えました。

「初めての家づくりで本当に何もわからないところからのスタートでしたが、スーモカウンターにサポートしてもらって、円滑に家づくりを終えることができました」

空き家になっていた祖母の家を建て替え!子どもたちが元気に遊びまわれる家

LDKの床材は個性的なデザインを選んだので、壁は白でシンプルに仕上げた(写真/河原大輔)

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空き家になっていた祖母の家を建て替え!子どもたちが元気に遊びまわれる家

■実例2:両親も大満足!5人が住む平屋を二世帯住宅へ建て替え

妻の両親と共に、平屋に5人暮らしをしていたSさん家族は、手狭になった家を建て替えることに。スーモカウンターに相談し、「お互いのプライバシーを大切にした二世帯住宅でありながら、つながりが感じられる家に」と希望を伝えました。

紹介された会社と打ち合わせを重ね、親世帯は1階、子世帯は2階にそれぞれLDKをつくることで、お互いのプライバシーを大切にしながら暮らすことに。

「自分たちの希望がかなって使いやすいことはもちろん、高気密高断熱で、冬は暖かく夏は涼しいことに驚きました。吹き付けるタイプの断熱材の性能が高いようです」

両親も大満足!5人が住む平屋を二世帯住宅へ建て替え

吹抜けと、木目を活かした梁が清々しいSさん宅のLDK。建て替えた新居の住み心地は、とても快適(写真/本美安浩)

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■実例3: 建て替えで手に入れた猫3匹と安心して快適に暮らせる耐震性・断熱性の高い住まい

築40年を過ぎた夫の実家で暮らし始め、耐震性の不安と冬の寒さに困っていたFさん。猫3匹だけで留守番のときも安心な暮らしをと願い、建て替えることに。解体工事や仮住まいなど付帯する費用の見当がつかず、スーモカウンターに相談しました。

紹介された4社の見積もりを比較して依頼先を決定。そして完成したのが、2階LDKを中心とした3階建ての住まい。依頼した会社の家は、法規上必要な耐力壁に加え、建物の外壁面すべてに構造用合板を張ってより強固な建物とするのが特徴です。

「リビング・ダイニングが広くなったこともあり、自然と家族が集まってきます。以前の家よりも、家族そろっての夕食が増えました」とFさん。安心・快適なわが家を、猫3匹を含めた家族全員が満喫しています。

建て替えで手に入れた猫3匹と安心して快適に暮らせる耐震性・断熱性の高い住まい

耐震性の高い住まいは、猫にとってうれしいことも。「壁がとても厚いことで、窓枠が猫の居場所になりました」(写真:大竹ひかる)

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建て替えで手に入れた猫3匹と安心して快適に暮らせる耐震性・断熱性の高い住まい

スーモカウンターでできること

家づくりを考える人が相談に訪れる、スーモカウンター。建て替えかリフォームかがまだ決まっていないという人も気軽に利用しています。

また、家づくりの流れを学べる講座も用意。「はじめての注文住宅講座」をはじめ、家づくりのダンドリがわかる講座や、個別相談もすべて無料。ぜひ利用してみては。

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建て替えかリフォームかの判断はケースバイケース。現在の家をどのように改善したいのかを家族でよく話し合い、判断が難しいときはスーモカウンターや建築会社に相談してみましょう。

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取材協力/中川由紀子 さん
一級建築士事務所 みゆう設計室 代表。神戸を拠点に活動する一級建築士。主婦・母目線で家事ラク、心地よい間取りの家を設計。 家族の暮らしから住まいをデザインしている。
取材・執筆/前川ミチコ