縦型に羽が並んだバーチカルブラインドを設置すると、空間の中におしゃれで開放的な雰囲気を演出できます。しかし、メリットだけではなくルーバーがぶつかる音や隙間が空くため外から見えやすいなどデメリットもあるのが事実。ここでは、インテリアコーディネーターの経験があり、一般社団法人国際カラープロフェッショナル協会の理事を務める、カラーリストのとおみねきよみさんの話をもとに、バーチカルブラインドを設けて後悔しないためのポイントや、おしゃれな空間演出のコツについて紹介します。
バーチカルブラインドとは?
はじめに、バーチカルブラインドの特徴や種類などについて解説していきます。
特徴
「バーチカルとは縦型を意味する言葉であり、ルーバー(羽板)が縦に並んだブラインドのことをバーチカルブラインドといいます。縦型ブラインドと呼ばれることもあります。オフィス等でよく見られる横型のブラインドは上下に開閉しますが、バーチカルブラインドは左右に開閉するのが特徴です」(とおみねさん、以下同)
種類
バーチカルブラインドは多種多様であり、素材やスタイル、開き方、操作方法などによって分類できます。
素材
「布製、木製、アルミ製、紙製などがあります。住まいに取り入れやすく最もスタンダードなのは布製です。布製はほかの素材に比べて手入れがしやすいというメリットがあります。木のぬくもりや高級感を演出したい場合は木製、クールな雰囲気を演出したい場合はアルミ製、和風の部屋には紙製といったように、空間の雰囲気に合わせて使い分けができます」
バーチカルブラインドはカラーやデザインも豊富です。手入れのしやすさにもデザインにもこだわりたい場合は、プリントされた布製のルーバーを選ぶという選択肢も。ルーバーの素材感やデザインによって、ナチュラルなウッド調、温かみのある北欧風、おしゃれな和モダンなどのテーマ性を演出できます。
スタイル
「バーチカルブラインドは、シングル、ペア、モアラップの3つのスタイルに分類されます。1種類のルーバーのみで構成されているのがシングルスタイル、ルーバーの間にレース生地を挟んでいるのがペアスタイルです。シングルスタイルは商品のラインアップが豊富なため、色や素材の選択肢も多くなっています。ペアスタイルはレースが挟まっていることで光が差し込み柔らかい印象になります。モアラップスタイルはルーバーの重なり幅がシングルよりも大きく、全閉時の光漏れが少ないのが特徴です」
開き方
「バーチカルブラインドは左右に開くという特徴がありますが、その開き方にも片開きタイプと両開きタイプの2種類があります。窓の片側にルーバーを寄せる形でブラインドを開くのが片開き、中央から左右両方にルーバーを寄せる形でブラインドを開くのが両開きです」
操作方法
「操作方法には、バトン式、コード式、ワンチェーン式、電動式の4種類があります。1本のバトン(ポール)を動かして開閉や角度調整するのがバトン式、コードを引っ張って開閉、バトンで角度調整するのがコード式、ループ状のチェーンだけで開閉や角度調整するのがワンチェーン式です。リモコンを使って操作するのが電動式です」
平均的な価格
「バーチカルブラインドの価格は仕様やサイズによって大幅に異なるため、平均価格をお伝えすることはできません。手動タイプと自動タイプ、日本製と海外製といった違いによっても数万円〜数十万円の金額幅があります。価格の幅が大きいため購入時に迷ってしまうかもしれませんが、どういう機能が必要かをよく考えた上で、複数のメーカーに見積もりをとることをおすすめします」
取り付け方
「バーチカルブラインドの主な取り付け方は、天井付けと正面付けの2種類です。天井付けは天井、もしくは窓枠の内側にブラインドを収める方法で、コンパクトに仕上がります。正面付けはバーチカルブラインド用のレールを窓枠の外側に設ける方法で、大きな窓が映えます」
また、カーテンレールに取り付ける方法もありますが、レールに負荷がかかるため一般的に推奨はされていません。
メンテナンス方法
「バーチカルブラインドはルーバーが縦に並んでいるため、横型のブラインドよりもほこりがたまりにくいという特徴があります。そのため日常的な手入れはハンディモップや布でほこりを払い落とす程度で大丈夫です。どうしても落ちない汚れがあるときや破損してしまったときは、ルーバー交換をすることも可能です。仕様によっては洗濯できるタイプもあるため、頻繁に手入れをしたい場合はウォッシャブル機能付きのものを選ぶのがおすすめです」
手入れの方法は素材ごとに異なります。布製の場合は中性洗剤を使い、手洗いで汚れを落とします。商品によっては洗濯機洗いも可能です。
木製は静電気が発生しにくくほこりが付着しにくいので、ハンディモップなどで軽く払う程度でOKです。反りやねじれの原因となるため、水拭きは避けましょう。
アルミ製はスラットを閉じた状態でほこりを払う程度でよいでしょう。油分の汚れが付いた場合は、柔らかい布に中性洗剤などを薄めたものを含ませ、軽くふき取った後水拭きします。
紙製は撥水加工のものであれば、かたく絞った布で拭きましょう。
掃除や洗い方などは商品ごとに異なるため、商品説明をよく確認してからメンテナンスしましょう。
バーチカルブラインドを設けるメリットは?
スタイリッシュでおしゃれな空間になる
「ルーバーの縦のラインが並ぶことで空間がスタイリッシュで開放的な雰囲気になります。空間をシャープ、クール、モダンといった印象にしたい場合は、バーチカルブラインドを取り入れるのが適しています」
開閉が楽
「上下に開閉する横型ブラインドと比較すると、バーチカルブラインドは左右に開くため重みを感じることなく開閉できます。大きな窓や高い位置に設置する際は、電動式を選ぶとより開閉が簡単になります」
変形窓にも対応している
「三角や台形、カーブした窓など変形窓に対応するバーチカルブラインドもあります。ラインアップが幅広いので、デザイン性の高い窓にマッチしたブラインドを見つけやすいというメリットがあります」
バーチカルブラインドを設けるデメリットは?
ルーバーの音がうるさい
「風にあおられた際にルーバーの音がパタパタと鳴ってしまうのはバーチカルブラインドのデメリットといえます。音の問題が気になる場合は、頻繁に開閉する窓に設置するのは避けたほうがよいでしょう」
高額なものが多い
「一般的な布製のカーテンと比較するとバーチカルブラインドは高額なものが多いです。予算内でバーチカルブラインドを取り入れたい場合、設置場所を厳選したほうがよいでしょう」
外から見えてしまう
「バーチカルブラインドの性質上、閉めていても隙間が生まれます。そのため屋外からの視線が気になってしまうという人も。屋外からの視線が気になる場所ではバーチカルブラインドの使用を避けるのが無難です。または、ミラーレースが付いたペアスタイルやルーバーの重なり幅が大きなモアラップスタイルを採用するとよいでしょう」
バーチカルブラインドで部屋をおしゃれに見せるコツ
バーチカルブラインドにはさまざまな種類があります。インテリアとの統一感を意識してルーバーのカラーやデザインを選ぶとおしゃれな空間をつくることができます。
「カラールーバーをミックスして、ストライプ模様やグラデーションをつくると綺麗です。部屋のアクセントにもなり、オリジナリティを演出できます。ルーバーは付け外しができるので、柄のあるルーバーやデザインカットが施されたおしゃれなルーバーを一部分に取り入れることも可能です。多様なカラーやデザインの中から好みのルーバーを選べる点も、バーチカルブラインドが人気の理由といえます」
バーチカルブラインドで後悔しないための注意点
設置する場所をよく考える
「音やプライバシーの問題を考慮し、バーチカルブラインドを設置する場所はよく考えたほうがよいでしょう。開閉が多い窓や道路に面した窓にバーチカルブラインドを設置し後悔するケースもあります。機能によってデメリットをカバーできることもあるので、仕様や金額などをトータルで考えて選ぶことをおすすめします」
高機能な商品は使いやすく長持ちする
「遮熱、遮光、抗菌など高機能な商品は値段が高くなるものの、使いやすく長持ちします。メンテナンスコストや暮らしやすさの観点から、高機能なバーチカルブラインドを選ぶ人も多いです」
バーチカルブラインドがマッチしない空間もある
「バーチカルブラインドは空間をスタイリッシュに見せてくれますが、エレガント系、クラシック系などのインテリアとは調和しにくく、デザインの統一感を損なう可能性があります。住まいをどんな印象にしたいかイメージしてからカーテンやブラインドを選ぶことが大切です」
ペットや子どもがいる家では扱いに注意
「ペットや子どもがいる場合、ルーバーにまとわりついて遊ぶと怪我をするおそれがあります。また、ルーバーに引っ掻き傷や噛み跡が付いてしまう可能性も。バーチカルブラインドを取り入れるときはペットや子どもの背よりも高い窓に設置したほうがよいでしょう」
バーチカルブラインドを住まいに上手に取り入れるには?
最後に、バーチカルブラインドを住まいに上手に取り入れるコツについて、とおみねさんに伺いました。
「ご紹介したように、バーチカルブラインドは種類が豊富で価格にも幅があります。デザインや機能性、価格などを十分に比較検討し、家の中のどこにどんなバーチカルブラインドを取り入れたいか、イメージを膨らませてみてください。選択肢が多いので、好みや予算に合った商品も見つけやすいと思います。バーチカルブラインドは空間のおしゃれなアクセントにもなるので、ぜひ楽しんで選んでくださいね」
スーモカウンターに相談してみよう
「バーチカルブラインドが似合うスタイリッシュな家をつくりたい」、「家具やインテリアのことも相談できる建築会社を知りたい」など、住まいづくりについて疑問や悩みがある人は、ぜひスーモカウンターに相談を。スーモカウンターでは、お客さまのご希望を伺った上で、かなえてくれそうな依頼先を提案、紹介します。
無料の個別相談のほか、「はじめての注文住宅講座」や「ハウスメーカー・工務店 選び方講座」など、家づくりの段取りや会社選びのポイントなどを学べる無料の家づくり講座も利用できます。ぜひお問い合わせください。
イラスト/石山好宏
一般社団法人国際カラープロフェッショナル協会理事